2025/07/05

Mats Gustafsson / Liudas Mockūnas - 『Watching a dog. Smiling』

 Mats Gustafsson / Liudas Mockūnas - 『Watching a dog. Smiling』(2024)

M1: Watching a dog. Smiling
M2: More Sad than Love. is Life
M3: It is. Like me
M4: Cold talk. From the other side
M5: Hot and wet clay. Covered knees
M6: An Urge. of Nothingness

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Label - Vinyl: NoBusiness Records
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 スウェーデンのリード楽器奏者 Mats Gustafsson とリトアニアのクラリネット奏者 Liudas Mockūnas のデュオによる全編即興のライブ演奏をアルバムとして纏めた1作。リリースは2024年だが今作収録のライブ演奏は2022年11月に行われた。リリースはリトアニアのフリージャズ・前衛ジャズレーベル 
NoBusiness Records  から。

 使用楽器のフルート、サックス、クラリネット等に加えてライブエレクトロニクスとの融合が試みられ、均一的なビートを排した静寂と一瞬にして爆裂する音の掛け合いは演奏者同士の息遣いや血管を乱高下する血液と筋肉の脈動している音、場に重くのし掛かりながらも聴こえるはずのない重力の音すらもが間近に聴こえてきそうな程のスリリングさに全編において満たされている。思考と感情を瞬間的に増幅し出力するための第二の身体として有機的生体組織である肉体に直結せられた管楽器による演奏が、当意即妙の応酬を交わしながら激しさと激的な熱を担う一方、時たま添えられるライブエレクトロニクスこそがむしろ肌の温度のように優しくぬるい。

 Mats Gustafsson は1990年代初頭から活動しているフリージャズ/インプロヴィゼーションジャズ界では"お馴染み”とも評される著名プレーヤー。そして日本においては灰野敬二とのデュオでも知られるドイツのサクソフォニスト Peter Brötzmann (2023年逝去)の教え子であった。最近では2025年5月にスウェーデンのベテラン・ジャズミュージシャン Christer Bothén を筆頭とする Cosmic Ear の一員として We Jazz Records から『TRACES』をリリースした。